2024年、大晦日。
振り返ってみると、今年は人生で一番苦しく、悲しく、そして辛い一年だったかもしれない。
何度も「もう無理」と思ったし、自分がここまで落ちるのか、と感じた日も多かった。
それでも、今年を象徴する漢字を選ぶとしたら、
私は迷わず
『幸』
を選ぶ。
最初は、「苦」や「悲」や「裁」なんていうマイナスの言葉が頭をよぎった。だけど、なんだかそれも違う気がした。確かに、環境や状況はほとんど変わらない。でも、私の中で何かが変わった。
それが『幸』という漢字に繋がっている気がする。
ある日、何気なく窓を開けた瞬間、冷たい空気が頬を撫でたその一瞬、「ああ、気持ちいいな」って自然に思った自分がいた。今までなら気づきもしなかった些細な瞬間。それが今ではとても愛おしいものに感じられる。
息をしているだけで、「ああ、生きてる」って思えるようになって、その「生きてる」感覚そのものが、何よりも愛おしく感じる。大げさかもしれないけど、息を吸うだけで幸せだなぁと、思える瞬間が増えた。
で、その感覚を育てるには周りの人の存在が大きかった。
家族や友達、一人ひとりの笑顔。ふとした瞬間に送られてきた「元気?」の一言。さらには、映画やドラマの登場人物が教えてくれる人生のヒントや、アートに込められた誰かの想い。それらすべてが、私の中に小さな「幸せの種」を撒いてくれた。
その種はゆっくりと芽を出し、気づけばこんな風に「幸せでいていいんだ」って思えるまでになって。昔の私なら、「こんな状況で幸せなんて思っちゃダメ」ってどこかで自分を抑えてた。でも今は違くて、息をしてるだけで愛おしいだなんて、そんな気持ちを持てる自分がとても嬉しい。
だから、今年の漢字は『幸』
何も変わらないように見えるけど、私の中は激変していて、幸せを感じられる心が、どれだけ自分を救う力を持っているのかを知った一年だった。そして、それを教えてくれた周りの人たちに感謝しかない。
来年も、この「息をするだけで幸せ」という感覚を大切に育てていきたい。どんな状況でも、幸せは私の中にあるし、私が感じられる選択権持ってるんだなって。